ソウルで額・あご・頬のヒアルロン酸・異物除去を考える方へ:取った後にへこまないか
へこむことはあります。額・あご・頬は輪郭をつくるために広く多めに注入されていることが多く、取り出した分だけボリュームが減り、形が変わりやすいからです。そのため、何をどれだけ取るかと同時に、取った後にどんな輪郭が残るかを最初から考えます。へこみが残れば、組織が落ち着いた時期に自分の脂肪で補う計画を立てます。移した脂肪は一部が吸収されるため、一度で合わせるより、経過を見て分けて補うことが多くなります。ソウルでの治療を検討中の方は、今の写真と注入前の写真を送っていただければ、除去と修復の進め方の見当をお伝えできます。

額・あご・頬では、なぜ「取った後」まで考えるのですか?
目の下や唇は、少ない量で形を整える部位です。一方、額・あご・頬は、丸い額、前に出たあご先、ふっくらした前頬のように、輪郭そのものをつくるために注入する部位です。広い面に多めの量が入るぶん、トラブルが起きると範囲も広く、取り出したときに減るボリュームも大きくなります。ボニータクリニックで「フィラーを取った後のへこみ」まで一緒にお話しするのはこのためです。
この部位でよくみられる変化は、表面のでこぼこ、指でつまめる塊、硬くなること、赤く腫れる炎症のくり返しです。頬に入れた物質が下がってフェイスラインが重く見えたり、額の物質が眉のほうへ下りてきたように感じたりすることもあります。
異物肉芽腫とは、体が異物を取り囲んで閉じ込めようとしてできる、硬い炎症の塊です。このように遅れて出る反応はまれです(100人に1人〜5000人に1人と報告)。ただ、注入の数か月〜数年後に、注入したすべての部位で同時に現れる傾向があります。体の中で分解されない物質(非吸収性の物質)では、その現れ方がより目立ち、長引きます。4 よく起こるものではありませんが、起きると複数の部位に一緒に出ることがあります。そのため、額・頬・あごに同じ物質を入れたのであれば、気になる1か所だけでなく、まとめて確認する必要があります。
広く、多く入れる3つの部位
額では、なぜ物質のある層が大切なのですか?
超音波(皮膚を切らずに中を見る検査)で見ると、額はいくつかの層が重なってできています。上から、皮膚、皮膚の下の脂肪の層(皮下脂肪)、眉を持ち上げる前頭筋、そして骨を包む薄い膜(骨膜)です。
額の主な動脈は、眉の近くの深い所から出て、上に向かうほど浅くなります。また、顔の上3分の1は血管どうしが広くつながっています。そのため、物質が血管を詰まらせる「塞栓」が起きたとき、視力障害や脳梗塞につながるリスクが高い部位とされています。1 額に注入するときも骨のすぐ上の深い層に入れるのが一般的で、浅い層は血管も通るため、よりリスクが高いと説明されています。1 額は上に行くほど血管が皮膚の近くを通るため、浅い所を扱うほど注意が必要になります。
額の断面:物質のある層
物質がどの層に、どんな形であるかによって、取り出しやすさが変わります。
- 骨の上にひとかたまりでたまった物質は、境目が比較的はっきりしていて取り出しやすい傾向があります。
- 皮下脂肪に広がった物質は、組織と混ざっています。すべてを取ろうとすると、皮膚が薄くなり、表面がでこぼこになることがあります。
非吸収性フィラーの炎症反応を扱った研究でも、まず超音波で袋状にたまった形と組織にしみ込んだ形を分け、治療を変えていました。2 ただし、その研究はレーザーを使う別の治療法でした。219人のうち病変が完全に消えたのは62%、部分的に改善したのは30%でした。膿のたまりのように見えても細菌はいない「無菌性膿瘍」(9.5%)や、小さな傷跡(10%)も報告されています。2 方法は違っても、非吸収性の物質はどの方法でも、誰もが跡形なく消えるわけではないことを示しています。
頬やあごの物質は、なぜ移動するのですか?
頬やあごの周りの筋肉は、話したり笑ったりするたびに動きます。移動したポリアクリルアミドゲル(体に吸収されないゲル状の注入物)の15例を治療した報告を見ると、筋肉の中に入ったゲルには周りを包む膜(被膜)ができず、筋肉の動きや重力で移動しやすくなっていました。年月がたって被膜が薄くなると、移動が増える可能性があるとも説明しています。3 昔入れた頬の物質が下がってきたように感じるのも、こうした理由かもしれません。
移動した物質は、注入した場所と今触れる場所が違います。そのためこの部位では、「どこに入れたか」より「今どこにあるか」を超音波で確かめることが先です。物質を取り出して重さが減れば、頬やフェイスラインが軽くなることがあります。ただ、長く伸びていた皮膚が残れば、たるみは別に考える必要があるかもしれません。
取り出した後、何が変わりますか?
物質を取り出すと、その物質が埋めていたボリュームも一緒になくなります。部位によって、一緒に考えるべき変化が少しずつ違います。
取り出した後に変わること
1額に広く広がった物質
額が平らになったり、くぼみが見えたりするため、修復も同時に計画します
除去と修復を一緒に計画
2頬から下りてきた物質
前頬がへこみ、伸びた皮膚が目立つことがあるため、たるみも確認します
必要ならリフティングを検討
3あご先の塊
あご先の長さや形が変わることがあるため、残す輪郭を先に考えます
残る輪郭から計画
4炎症をくり返した部位
腫れと炎症がおさまり、組織が落ち着いてから補う時期を決めます
修復の時期を別に判断
そのため、除去の計画には最初から修復の計画が含まれます。へこみは自分の脂肪で補いますが、移した脂肪がすべて残るわけではありません。顔への脂肪移植の27研究(1011人)をまとめたメタ解析(多くの研究の結果を集めて計算し直した研究)では、移植した脂肪が残る割合は研究によって26〜83%と幅があり、平均は47%でした。2回目の移植のほうがよく残る傾向があり、合併症は2.8%で報告されています。5 患者さんの立場では、移した脂肪の半分ほどが残ることが多く、個人差も大きいと考えていただくとよいでしょう。一度でぴったり合わせるより、経過を見ながら分けて補うことが多いのはこのためです。
先に見たように、額は血管が詰まったときのリスクが高い部位です。1 そのため額に脂肪を移す場合も、深さと量を慎重に決めます。
ボニータクリニックの考え方
除去から修復まで
- 1範囲の確認超音波で物質の位置を見て、除去後の形まで計画
- 2除去手作業・マイクロカニューレ、癒着はほどきながら
- 3組織の安定を確認腫れや炎症が落ち着くか、経過を見る
- 4脂肪移植へこみに自分の脂肪、時期は組織の状態に合わせて
- 5仕上げ跡と肌のきめは、複合レーザーで
物質やへこみが残れば、経過を見て次の段階を決めます
ボニータクリニックでは、額・あご・頬の異物除去を手術として行っています。静脈麻酔と局所麻酔を併用し、日帰りで、抜糸があります。回復はおおよそ次のように進みます。
- 直後:腫れと内出血が出ることがあり、圧迫固定とクーリング(冷却)の方法をご説明します。
- 腫れが引いていく間:除去した部位の輪郭が少しずつ見えてきます。
- 落ち着く時期:除去部位と修復部位が安定したら、追加の修正が必要かどうかを判断します。
回復期間と通院の予定は、施術の範囲と個人の状態によって異なります。
どんな限界や副作用がありますか?
- 手術の後には出血・感染・炎症が起こる可能性があり、切開した部分に傷跡が残ることもあります。
- 広く広がった物質は一度ですべて取り出せない場合があり、残りは経過を見て改めて判断します。
- 移植した脂肪は一部が吸収されるため追加の移植が必要になることがあり、5 左右差が残ることもあります。
- 長く伸びていた皮膚は、除去後もたるんで見えることがあります。その場合は異物除去後のマルチリフティングのようなたるみの治療を併せて検討することもあります。
ソウルで相談できる治療の選択肢
ボニータクリニックは1995年から同じ場所で、ブラジルの形成外科専門医であるチョン・グァンソプ代表院長が自ら診療しています。額・あご・頬の合併症について、相談では次の内容をご案内します。
- 超音波で物質が今どこにあるかを確認し、除去後の形まで計画
- 手作業・細いカニューレによる除去(組織の損傷を抑えながら癒着をほどく)
- 自分の脂肪によるへこみの修復(組織の状態に合わせ、段階的に行うことが多い)
- 跡やきめを整える複合レーザーと、残った傷跡の傷跡クリニックでのケア
- 除去後に残るたるみに対するリフティング(必要な場合)
計画と費用が人によって違うのはなぜですか?
同じ「額のフィラーのトラブル」でも、必要な処置は大きく異なります。計画と費用を決めるのは、悩みの名前より処置の量です。
- 部位の数:額・頬・あご先・フェイスライン
- 物質の広がりの範囲
- 注入した場所から、移動しているか
- 脂肪による修復の量と、回数
- 皮膚のたるみに、リフティングが必要か
- 麻酔:静脈麻酔+局所麻酔
対面診察の後、計画とお見積もり
最終的なお見積もりは、対面診察と超音波で除去の量と修復の見込みがわかってからお伝えします。脂肪による修復を段階的に行う場合は、予定している段階と、回復の様子しだいで決まる段階を分けてご説明します。
写真でわかること、対面診察が必要なこと
写真は、渡航前に輪郭やお悩みを理解するのに役立ちます。ただ、物質の深さや広がりまでは写りません。
写真でわかること
- 表面のでこぼこ、見える塊
- 正面・横・下から見た輪郭
- 出たり引いたりする赤みや腫れ
- 注入前の輪郭
対面診察が必要なこと
- 物質が今どこにあるか(超音波)
- まとまっているか、広がっているか
- 深さと、額の血管との近さ
- 硬さ・癒着・炎症
- 皮膚のたるみと、脂肪の採取部位
写真は化粧をせず、均一な明るさのもとで撮ってください。正面、左右45度、真横、下から見上げたあごがあると役立ちます。最初の注入前の写真は、修復の目標になる輪郭がわかるので特に参考になります。こうした写真と覚えている注入歴を、メッセージでお送りいただけます。
来院と回復の計画
事前に決まっているのは、上の施術情報(手術、静脈麻酔+局所麻酔、日帰り、抜糸あり)までです。ソウルでの滞在期間、再来院の時期と回数、修復を別の段階で行うかどうかは、相談の際に一緒に決めます。除去の範囲と組織の状態によって変わるためです。
脂肪移植を行う場合は、脂肪を取った部位にもしばらく内出血や痛みが出ることがあります。移植した脂肪はその後の数か月で一部が落ち着き、吸収されます。5 そのため、最終的な輪郭は最初の数週間ではなく、もう少し後で判断します。
帰国後、赤み・熱っぽさ・痛み・分泌物が引かずに強くなる場合は、早めに受診してください。日付入りで回復の写真を残しておくと、その後に診る医師の参考になります。
実際の治療例
ボニータクリニックの「額・あご・頬の整形後遺症の再建」ページに掲載している症例です。結果には個人差があります。

額の上部が2か所ふくらんで盛り上がっていたケース

あご先がでこぼこで、中央がくぼんでいたケース

両頬が赤く、でこぼこに腫れていたケース

頬とまぶたが大きく腫れていたケース
※ 施術前後の写真は個人によって結果が異なります。副作用が生じる可能性があるため、医師と十分にご相談のうえご判断ください。
よくある質問
額のフィラーを取ると、額が平らになりませんか?
取り出した分だけ平らになったり、くぼみが見えたりすることがあります。そのため除去の計画に修復の要否を含め、必要であれば組織が落ち着いてから自分の脂肪で補います。額では血管を考え、脂肪の深さと量を慎重に決めます。
頬のフィラーが下がってきた気がします。取ればたるみも良くなりますか?
重さが減れば、頬やフェイスラインが軽くなることはあります。ただ、長く伸びていた皮膚は残ることがあります。超音波で物質が今どこにあるかを確かめて取り出し、たるみが残ればリフティングを別に検討します。
脂肪で補うのは1回で終わりますか?
移植した脂肪は一部が吸収され、残る量にも個人差があります。そのため1回で終わらないこともあり、経過を見ながら必要な所に分けて補うことが多くなります。
昔の注入や、何を入れたかわからない場合でも大丈夫ですか?
古いフィラーも除去の対象で、成分がわからなくても相談できます。組織へのくっつき具合で進め方が変わります。いつ・どこに注入したか、症状がいつ始まったかを、覚えている範囲で教えてください。
傷跡は残りますか?
残る可能性はあります。切開の長さをおさえ、目立ちにくい場所を選びます。傷跡が残った場合は傷跡クリニックで続けてケアします。
相談前に準備しておくとよいこと
- 部位ごと(額・あご・頬)に、いつ、どこで、何を、何回注入したか
- 赤い腫れがくり返すか、最後に炎症が出たのはいつか
- 最初の注入前の写真と最近の写真
- お腹や太ももなど、脂肪を採取しうる部位の手術歴
- ふだん飲んでいる薬
ボニータクリニックは、ソウル市瑞草区江南大路565の3階、地下鉄7号線論峴(ノニョン)駅8番出口から徒歩約100mです。治療の流れは額・あご・頬の整形後遺症の再建のページでご覧いただけます。目の下・眉間・鼻は目・眉間・鼻の整形後遺症の再建と目・眉間・鼻のフィラー除去ガイド、唇は唇のフィラー・異物除去ガイドをご覧ください。
参考資料 (5)
本文の説明の根拠となる資料です。研究結果は一般的な傾向であり、個人の結果を保証するものではありません。
- Sigrist R, Desyatnikova S, Chammas MC, Vasconcelos-Berg R. Best Practices for the Use of High-Frequency Ultrasound to Guide Aesthetic Filler Injections—Part 1: Upper Third of the Face. Diagnostics (Basel). 2024;14(16):1718.doi:10.3390/diagnostics14161718専門家グループの推奨論文(全文):額の超音波で見る層構造(皮膚・皮下脂肪・前頭筋・骨膜)、額の動脈は深い所から出て上に行くほど浅くなること、顔の上3分の1は血管塞栓のリスクが高い部位であること。額の断面図の根拠
- Cassuto D, Pignatti M, Pacchioni L, et al. Management of Complications Caused by Permanent Fillers in the Face: A Treatment Algorithm. Plast Reconstr Surg. 2016;138(2):215e-227e.doi:10.1097/PRS.0000000000002350非吸収性フィラーの炎症反応219例(抄録):超音波で袋状にたまった形としみ込んだ形を分けて治療を変えた。完全消失62%・部分改善30%、無菌性膿瘍9.5%・小さな傷跡10%。レーザー治療の研究で、当院の方法とは異なる
- Cheng NX, Xu SL, Deng H, et al. Migration of implants: a problem with injectable polyacrylamide gel in aesthetic plastic surgery. Aesthetic Plast Surg. 2006;30(2):215-225.doi:10.1007/s00266-005-0081-5ポリアクリルアミドゲルの移動15例(抄録):筋肉内では被膜ができず筋肉の動きと重力で移動し、年月とともに被膜が薄くなると移動が増えうる
- Lemperle G, Gauthier-Hazan N, Wolters M, et al. Foreign body granulomas after all injectable dermal fillers: part 1. Possible causes. Plast Reconstr Surg. 2009;123(6):1842-1863.doi:10.1097/PRS.0b013e31818236d7総説(抄録):異物肉芽腫はまれ(1〜0.02%)で、注入の数か月〜数年後に注入したすべての部位で同時に起こり、非吸収性物質ではより目立ち長引く
- Lv Q, Li X, Qi Y, et al. Volume Retention After Facial Fat Grafting and Relevant Factors: A Systematic Review and Meta-analysis. Aesthetic Plast Surg. 2021;45(2):506-520.doi:10.1007/s00266-020-01612-6システマティックレビュー・メタ解析(27研究・1011人、抄録):顔への脂肪移植の生着率は26〜83%、統合平均47%。合併症2.8%、2回目の移植で生着がよい傾向
この記事について
この記事では、一般的な医学情報とボニータクリニックの診療方針を分けてご説明しています。判断は一人ひとりの状態によって変わるため、診察の代わりにはなりません。


