ソウルでフェイスリフトを考える方へ:どんなたるみに必要で、回復はどう進むのか
フェイスラインが崩れ、首の皮膚までゆるんだ深いたるみならフェイスリフトを検討します。初期〜中期のたるみや、ボリュームが減ってくぼんで見える場合は、ほかの方法が先になることがあります。フェイスリフトは皮膚だけを引くのではなく、その下の筋膜層(SMAS)を引き上げて固定する手術で、耳の前後と生え際に傷跡が残り、腫れが引くまでの回復期間が必要です。まず、たるみがどの層から来ているか、くぼみも満たす必要があるかを見極めることが判断の出発点です。ソウルでの手術を考えている方は、先に写真を送っていただくと、どの方法が合いそうかを確認できます。

フェイスリフトとはどんな手術でしょうか
フェイスリフトは、たるんだ頬の下やフェイスライン、首を、手術で上・後ろへ引き上げる方法です。ボニータクリニックの基本の手術は内視鏡フェイスリフトです。耳の前のしわと耳の後ろの生え際の内側を切開し、皮膚の下にある筋膜層(SMAS)を引き上げて固定します。内視鏡は先端に小さなカメラがついた細い管で、これを使って切開を短くします。首のしわまで引き上げるときは、耳の後ろの切開を延ばして使います。
フェイスリフトの流れ
このガイドでは、どんなたるみにフェイスリフトが必要か、ほかの方法が先になるのはどんなときか、術後の回復と傷跡、知っておきたい合併症を順に説明します。
顔はどの層でたるむのでしょうか
年齢とともに顔がたるんで見えるのは、皮膚が伸びるからだけではありません。顔は骨・靭帯(組織を骨の側につなぎとめるひものような組織)・筋肉・脂肪・皮膚が重なった構造で、老化はそのすべての層で起こります。変化が始まる時期や進む速さも、構造ごと、人ごと、民族ごとに異なります。1
そのため、同じ「たるみ」でも見え方が違います。フェイスラインの下に脂肪が集まって見える人もいれば、頬がくぼんで影ができる人もいます。皮膚とその下の膜がいっしょにゆるんで、あごと首の境目がぼやける人もいます。
頬から耳の前にかけては、皮膚と皮下脂肪の下に、SMAS(表在性筋膜)という薄い線維性の膜が広がっています。簡単に言えば、表情筋とつながった、薄くても丈夫な膜です。この層を整理した1976年の解剖研究は、フェイスリフトでSMASの下から入る方法が役立ちうると報告しました。ただし、耳下腺(耳の前下にある、唾液をつくる腺)の上では安全なこの方法も、その前方では危険になりうるとしています。2 耳下腺の前方は、表情を動かす神経の枝が通る場所です。そのため、SMASの下を広くはがす術式ほど神経損傷に注意が必要だと考えられてきました。4
頬を簡略化した断面
皮膚だけを引くことと、筋膜層を引き上げることはどう違うのでしょうか
たるんだ顔を皮膚だけで引き上げると、引く力がそのまま皮膚にかかります。ボニータクリニックでは、そうすると表情がこわばって見え、耳の前の皮膚が伸びて耳たぶが下に引っぱられる「ピクシーイヤー(耳たぶの変形)」が起こりやすいと考えています。
文献でもピクシーイヤーは、手術を受けたことが分かってしまう代表的なサインとされています。皮膚を引く方向のせいで耳が前下方に引かれ、耳たぶが前へ回転して生じる変形です。耳たぶを縫い付け直した例の約5%に見られるという報告があり、予防と修正の方法もいくつも示されています。6
筋膜層(SMAS)を引き上げて固定するのは、たるんだ組織を皮膚ではなくその下の層で支えようとする方法です。ボニータクリニックが筋膜層から引き上げ、顔の形に合わせて耳まわりを縫合するのはこのためです。
ただし、さまざまなフェイスリフトの術式のうち、どれがより長持ちし、より安全かはまだはっきりしていません。術式を比べた系統的レビュー(決められた方法で関連する研究を漏れなく集めてまとめた研究)では、集めた57本の論文のうち、効果を直接比較したものは10本、合併症を直接比較したものは5本だけでした。著者は、比較に足る質の高いデータが不足していると結論づけています。3
言い換えれば、「筋膜層を引けば必ず長持ちする」とは言えません。たるみの程度、皮膚の状態、手術の範囲、その後の老化の速さによって、結果と持続期間が変わると考えるほうが正確です。
フェイスリフトが合うたるみ、ほかの方法が先のたるみとは
たるみの原因がどの層にあるかで方法は変わります。ボニータクリニックでは、初期〜中期のたるみはマルチリフティング(あごの脂肪吸引・溶ける糸・幹細胞脂肪移植・複合レーザーから必要なものを選ぶ切らないリフト)で、深いたるみと首のしわはフェイスリフトで扱うことが多くあります。
くぼみを満たす治療と、たるみを引き上げる手術は目的が違います。そのため、脂肪移植が必要かどうかは別に判断します。
こんなたるみなら、まず検討する方法
1深いたるみ、首の皮膚のゆるみ
SMASまで引き上げて固定するフェイスリフトを検討します
フェイスリフト
2初期〜中期のたるみ
大きく切らずに必要な方法だけ組み合わせるマルチリフティングをまず検討します
マルチリフティング
3頬・額がくぼんで見える
脂肪移植で満たします。引き上げる手術とは目的が違います
脂肪移植
4フェイスライン下の脂肪が多い
あごの脂肪吸引を加えます。フェイスリフトと同時のこともあります
あごの脂肪吸引
鏡で見える様子ごとにまとめると、次のようになります。
| こんな見え方なら | 考えられるおもな原因 | カウンセリングで確認すること |
|---|---|---|
| フェイスラインがぼやけ、頬の下がゆるむ | 皮膚と筋膜層のたるみ、あご下の脂肪 | たるみと脂肪のどちらが大きいか |
| 首にしわが寄り、首の皮膚がゆるむ | 首の皮膚とその下の膜のゆるみ | 耳の後ろの切開でどこまで引けるか |
| ほうれい線・口元のしわが深くなる | たるみとボリューム減少の重なり | 引き上げる部分と満たす部分の区別 |
| 額・頬がくぼんで影ができる | ボリュームの減少 | 脂肪移植が必要か |
| 肌のきめが粗く小じわが多い | 皮膚そのものの変化 | レーザーなど肌の治療を加えるか |
必要なときにフェイスリフトに加える治療は何でしょうか
全員に同じ過程を行うわけではありません。基本の手術に加えて、たるみの程度とくぼんだ部位に応じて必要な治療だけを加えます。
- あごの脂肪吸引:フェイスラインの下に脂肪が多い場合、特殊なカニューレ(脂肪を吸い出す細い管)で吸引してラインを整えます。
- 幹細胞脂肪移植:額や頬のようにくぼんだ所があれば、脂肪幹細胞と一緒に移植します。脂肪に幹細胞を加えたときの上乗せ効果については研究の根拠がまだ限られており、脂肪幹細胞によるしわ治療のガイドで詳しく説明しています。
- 溶ける糸:ほうれい線・頬のくぼみ・目の下など小じわのある部位に加えることがあります。
フェイスリフトは、たるんだ組織の位置を変える手術です。失われたボリュームを戻したり、肌のきめや色を変えたりする治療ではありません。そうした悩みもある場合は、ほかの方法を組み合わせるかどうかをカウンセリングで相談します。
術後の回復と傷跡はどうでしょうか
ボニータクリニックでは、フェイスリフトを手術として行い、全身麻酔または静脈麻酔を用います。1泊入院(状態により日帰り)で、抜糸があります。ダウンタイムと通院日程は、手術の範囲とお体の状態によって異なります。
術後の回復の流れ
- 手術直後圧迫ドレッシング、腫れ・あざの管理
- 回復期間中抜糸日程のご案内、腫れ・あざが次第に引く
- 落ち着く時期引きつれが自然に、脂肪移植をした場合は生着を確認
- その後切開跡は傷跡クリニックでケア
傷跡は耳の前後と生え際に沿った切開の位置に残ります。時間とともに目立ちにくくなるようケアし、必要に応じて傷跡クリニックで引き続き対応します。腫れが引くには時間がかかるため、大切な予定がある方はカウンセリングの際に前もってお知らせください。
知っておきたい合併症と限界は何でしょうか
米国の美容外科の大規模なデータベースで、フェイスリフトを受けた11,300人を分析した研究では、術後30日以内に救急受診・入院・再手術が必要になった主な合併症は1.8%で、血腫(血液がたまって固まること、1.1%)と感染(0.3%)が最も多くみられました。5 100人のうち2人に満たない割合です。
同じ研究で、フェイスリフト単独では1.5%、ほかの手術を同時に行った場合は最大3.7%でした。男性は血腫のリスクが3.9倍で、BMI(身長に対して体重がどのくらいかを表す数値)25以上と同時手術は、感染のリスクを高める要因でした。5
術後30日以内の主な合併症
183件の研究をまとめたメタ解析(多くの研究を集めて計算し直した研究)では、SMASの扱い方によって、一時的な顔面神経の損傷、血腫、皮膚壊死(血が十分に届かず皮膚の一部が傷むこと)の頻度がわずかに異なりました。一時的な神経損傷はhigh lateral SMAS法(1.85%)とcomposite法(1.52%)で最も多かった一方、永続的な神経損傷のリスクは術式によって差がありませんでした。4 著者らは、合併症の小さな差よりも結果の質で術式を選ぶべきだとまとめています。4
これらの数字は海外の多くの施設のデータで、ボニータクリニック自身のデータではありません。個人のリスクは健康状態や手術の範囲によって変わります。
- 術後、顔の片側がだんだん腫れて痛む場合は血腫の可能性があるため、すぐにご連絡ください。
- 耳の前後と生え際に傷跡が残り、耳たぶの形が変わるピクシーイヤーが起こることがあります。6
- 老化は手術の後も続きます。フェイスリフトは今あるたるみを整える手術で、時計を止める手術ではありません。
- 失われたボリューム、肌のきめ、小じわは、引き上げるだけでは解決しないことがあります。
ボニータクリニックの考え方
ソウルで相談できる治療の選択肢
ボニータクリニックは1995年の開院以来同じ場所で診療しており、ブラジルの形成外科専門医で、大韓美容外科学会の元会長でもあるチョン・グァンソプ代表院長が自ら診療します。顔のたるみについてカウンセリングで相談できるのは、次のような治療です。
- SMASを引き上げて固定する内視鏡フェイスリフト(必要に応じて耳の後ろの切開で首も一緒に)
- フェイスライン下の脂肪に対するあごの脂肪吸引
- 額や頬のくぼみに対する幹細胞脂肪移植
- 小じわのある部位への溶ける糸
- 初期〜中期のたるみに対する、切らない組み合わせのマルチリフティング
- 切開跡の傷跡クリニックでのケア
どれが合うか、どう組み合わせるかは、診察の後に決まります。
方法と費用が人によって変わるのはなぜでしょうか
同じ「フェイスリフト」の相談でも、必要な手術はかなり違うことがあります。費用と計画を決めるのは手術名ではなく、どこまで行うかです。
- たるみの深さと、首まで含めるか
- 耳の前・後ろの切開の長さ
- あごの脂肪吸引・脂肪移植・糸の追加
- 麻酔:全身麻酔または静脈麻酔
- 1泊入院か当日帰宅か
- 以前のリフト・糸・フィラー
対面診察の後、最終的な計画と費用をご案内
最終的なお見積もりは、対面診察で引き上げる範囲と追加の治療がはっきりしてからご案内します。写真で方向性の見当はつけられても、範囲までは決められません。
写真でわかること、対面診察が必要なこと
写真は相談の出発点として役立ちます。ただ、深い層がどれだけゆるんでいるか、引き上げたときにどう動くかは、直接診察しないと判断できません。
写真でわかること
- フェイスラインと首のたるむ位置
- 頬や額のくぼみ
- ほうれい線・口元のしわの深さ
- 年月による変化(以前の写真)
対面診察が必要なこと
- 皮膚とSMASのゆるみ具合
- あご下の脂肪か皮膚のゆるみか
- 皮膚の厚さと質
- 以前のリフトや糸の影響
- 耳と耳たぶの位置
- 持病と服用中の薬
役に立つ写真は、正面、左右45度、左右の真横からの写真です。耳とフェイスラインが見えるよう髪をまとめ、明るく均一な光の下で、メイクを落として撮ってください。5〜10年前の写真があると、顔の変化がよくわかります。写真と気になる部位、これまでのリフト・糸・フィラーの経験をメッセージでお送りいただけます。
来院と回復の計画
事前に確定しているのは上の施術情報、つまり全身麻酔または静脈麻酔による手術、状態に応じた1泊入院または当日帰宅、抜糸があることまでです。ソウルにどのくらい滞在するか、抜糸の時期、何回通院が必要かは、手術の範囲や追加の治療によって変わるため、カウンセリングで一緒に計画します。
ボニータクリニックでは、手術直後に圧迫ドレッシングを行って腫れとあざを管理し、回復期間中に抜糸の日程をご案内します。落ち着く時期になると引きつれが自然になり、脂肪移植をした場合は生着を確認します。行事や仕事への復帰など大切な予定があれば、カウンセリングでお知らせください。
帰国後、腫れ・痛み・赤みが引かずにむしろ強くなる場合、とくに片側だけの場合は、早めに医師に相談してください。日付入りで回復の写真を残しておくと、のちに診る医師にとっても役立ちます。
実際の治療例
ボニータクリニックのフェイスリフトのページに掲載している症例です。結果には個人差があります。

フェイスライン下と首の皮膚がゆるんでいた例(横顔)

頬の下のフェイスラインがたるみ、首にしわがあった例(斜め)

口元とフェイスラインのまわりがたるんで見えた例(正面)
※ 施術前後の写真は個人によって結果が異なります。副作用が生じる可能性があるため、医師と十分にご相談のうえご判断ください。
よくある質問
フェイスリフトには脂肪移植も必ず必要ですか?
必ずしもそうではありません。たるみを引き上げる手術と、くぼみを満たす治療は目的が異なります。ボリュームが足りない部位と希望する変化を確認したうえで、脂肪移植が必要かどうかをご説明します。
ピクシーイヤーにならないか心配です。
ピクシーイヤーは、耳の前の皮膚を引く力で耳たぶが引き下げられて生じます。そのためボニータクリニックでは筋膜層を引き上げ、顔の形に合わせて耳まわりを縫合して変形を抑えるようにしています。可能性をゼロにはできないため、切開の位置と範囲はカウンセリングでご説明します。
傷跡はどこに残りますか?
耳の前後と生え際に沿った切開の位置に残ります。首も引き上げる場合は、耳の後ろの生え際の内側に切開が続きます。時間とともに目立ちにくくなるようケアし、必要に応じて傷跡クリニックと連携します。
糸リフトとフェイスリフト、どちらが合いますか?
たるみの程度と、たるみが生じている層によって異なります。ボニータクリニックでは、初期〜中期のたるみはマルチリフティング、深いたるみと首のしわはフェイスリフトが合うことが多いと考えています。両者の違いはマルチリフティングのガイドでもご覧いただけます。
回復期間はどのくらいですか?
手術の範囲と追加する治療によって異なり、腫れが引くまでの期間が必要です。抜糸の日程は術後にご案内します。大切な予定がある場合はカウンセリングでお知らせください。
相談前に準備しておくとよいこと
- いちばん気になる部位(フェイスライン・頬・首・ほうれい線・口元)と希望する変化
- これまでのリフト・糸・脂肪移植・フィラー・フェイスリフトとその時期
- 服用中の薬(とくに血液をサラサラにする薬)、高血圧・糖尿病などの持病、喫煙の有無
- 正面・左右45度・左右の横顔の写真、手元にあれば以前の写真
- 回復にあてられる期間と、避けたい日程
ボニータクリニックはソウル市瑞草区江南大路565 3階、地下鉄7号線論峴(ノンヒョン)駅8番出口から徒歩約100mです。手術の詳しい流れはフェイスリフトのページでご覧いただけます。切らない方法はマルチリフティング、目の上のたるみは眉毛上リフトのページと眉毛上リフトのガイドにまとめています。
参考資料 (6)
本文の説明の根拠となる資料です。研究結果は一般的な傾向であり、個人の結果を保証するものではありません。
- Cotofana S, Fratila AA, Schenck TL, et al. The Anatomy of the Aging Face: A Review. Facial Plast Surg. 2016;32(3):253-260.doi:10.1055/s-0036-1582234レビュー(抄録):顔は骨・靭帯・筋肉・脂肪・皮膚が重なった構造で、老化はすべての層で起こり、始まる時期と速さは構造・個人・民族によって異なる
- Mitz V, Peyronie M. The superficial musculo-aponeurotic system (SMAS) in the parotid and cheek area. Plast Reconstr Surg. 1976;58(1):80-88.doi:10.1097/00006534-197607000-00013解剖・組織研究(抄録):耳下腺と頬のSMAS。SMASの下に入る方法は耳下腺の上では安全だが前方では危険になりうる(断面図の根拠)
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- Jacono AA, Alemi AS, Russell JL. A Meta-Analysis of Complication Rates Among Different SMAS Facelift Techniques. Aesthet Surg J. 2019;39(9):927-942.doi:10.1093/asj/sjz045183件の研究のメタ解析(抄録):SMAS術式別の合併症率。一時的な神経損傷はhigh lateral SMAS(1.85%)とcomposite(1.52%)で最多、永続的な神経損傷には差がない
- Gupta V, Winocour J, Shi H, et al. Preoperative Risk Factors and Complication Rates in Facelift: Analysis of 11,300 Patients. Aesthet Surg J. 2016;36(1):1-13.doi:10.1093/asj/sjv162前向き多施設データベース11,300人(抄録):30日以内の主な合併症1.8%、血腫1.1%・感染0.3%、単独1.5%対同時手術最大3.7%、男性・BMI 25以上・同時手術がリスク要因
- Vaccari S, Fondrini R, Ragaini E, et al. The pixie ear: How to prevent and correct it-a review of the literature. Surgery. 2024;176(4):1247-1255.doi:10.1016/j.surg.2024.06.017レビュー(抄録):ピクシーイヤーは皮弁の張力で耳が前下方に引かれ耳たぶが回転して生じる変形で、耳たぶ縫着例の約5%に報告。予防と修正の方法
この記事について
この記事では、一般的な医学情報とボニータクリニックの診療方針を分けてご説明しています。判断は一人ひとりの状態によって変わるため、診察の代わりにはなりません。


